反愛国教育運動
2012年中国の支持を得た梁振英(りょうしんえい)氏が香港行政長官へ就任すると、国民教育の導入や学校での国旗掲揚隊の奨励等中国への愛国心を養う政策を進めた。また、これまで凍結されていた尖閣諸島への香港からの出航も解禁した。
国民教育は2012年9月に試験導入されたものの、共産党を賛美し、民主主義は争いを呼び国民を不幸にすると批判。これに対し香港市民から洗脳教育として大きな反発を受けました。特に学民思潮という学生運動組織などが大きな反対キャンペーンをはった。学民思潮にはジョシュア・ウォン、オスカー・ライ、アグネス・チョウらが所属していた。
梁振英は学民思潮メンバーなどと対話する機会もあったが、反対運動の存在を「初めて聞いた」などとほぼ無視。
これに対し反対派は香港政府庁舎横にあるオープンスペースであるシビック
スクエアを占拠。皆で額の前で手を十字に交差させる印象的なポーズで抗議活動を行った。当初これについても梁振英は無視を通していたが、最終的には国民教育の義務化を断念し、選択制とするなど事実上の撤回に追い込まれた。
ジョシュア・ウォンらは2014年の雨傘運動の際にも警備により警戒封鎖されたシビック・スクエアを再占拠しようと侵入を試み、逮捕裁判にかけられているが、これは香港の市民運動においてそれほど象徴的な場所になっていることを示している。
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